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こどもの病気に関する私の意見を掲載しています。今後もどんどん増やしていきます。

下記の項目のうちみたいものをクリックしてね。 


アトピーと喘息
インフルエンザ
おたふくかぜ
花粉症
突発性発疹
嘔吐、下痢
異物を食べた
熱性けいれん
溶連菌感染症
熱さまし
腸重積
とびひ
夏かぜ
食中毒
みずぼうそう
流行性疾患
手足口病
ヘルパンギーナ
プール熱
三種混合ワクチン
おたふくかぜ・みずぼうそうワクチン
マイコプラズマ肺炎

麻疹(はしか)ワクチン
食物アレルギー
予防接種の間隔
日本脳炎
クループ
伝染性紅斑(りんご病)


 アトピーと喘息

Q: アトピー性皮膚炎と喘息

A: アレルギー体質(アトピー素因)のお子さんが、アレルギーの初発症状として皮膚症状すなわちアトピー性皮膚炎が出て、以降、年齢が進むにつれて、気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎とアレルギーの症状が進展し、移り変わっていく様子をアレルギーマーチと呼んでいます。3 - 4歳頃からアレルギーの症状が皮膚から気道の症状に変化していくことが実際によく見られるます。この時点で大切なことは、小児の気管支喘息の多くは思春期の頃までに症状が軽快し、治療が必要でなくなることも決して少なくないことを知ってください。喘息を治していく際の目標は5年から10年先において、生活に自信を持たせるように配慮しましょう。元気な時にはスポーツをすることなどとても良いことです。

Q: 気管支喘息でダニアレルギーといわれていますが、ダニを減らすにはどうしたらいいでしょうか?

A:室内に生息しているケヤヒョウヒダニやコナヒョウヒダニは気管支喘息やアレルギー性鼻炎の最も重要な吸入性のアレルゲンです。これらのダニは人を刺すことはありませんが(刺すダニはマダニなどで別種)、死骸や糞が家の埃の中に含まれ、ダニアレルゲンに感作されている人がこれを吸い込むとアレルギー症状が引き起こされます。ダニは比較的暖かい温度と湿度を好み、人のフケや食べ物の粉を餌にしています。日本の気候はダニが発生しやすい環境で、住宅の気密化が進みますますダニが増える傾向にあります。環境対策で最も重要なものは寝具類です。布団は日光に干して乾燥させることでダニの増殖を防ぎます。そして、布団専用ノズルでゆっくり時間をかけて掃除機をかけてください(片面あたり1分を目安に両面)。シーツやカバーは少なくとも週に1回洗濯してください。ぬいぐるみは丸洗い可能なものをなるべく選び時々洗濯しましょう。ソファーは皮や合成皮革のものが好ましい。寝室はできるだけ毎日掃除機をかけ、集塵バッグはこまめに交換しましょう。まずは、寝具類から根気よく環境整備を行って下さい。また、イヌ、ネコ、ハムスターなどのペットの室内飼育はダニを減らす目的から見ますと好ましくありませんので考慮して下さい

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インフルエンザとインフルエンザワクチン

Q: インフルエンザについて

A: ワクチンについて 1999年10月記

ワクチンの効果はあります。昨年の冬から今年のはじめにかけて、インフルエンザが流行した時には、埼玉県内で小児科病棟を持つ39施設の調査では脳炎を合併した症例は27例、死亡例は6例、後遺症を残した症例は8例にのぼりました。これらの症例の中にはワクチンを接種した児はいませんでした。もちろんワクチンを受けていても100%かからないとはいえません。しかし、ワクチンを受けた方はたとえかかっても軽症ですみます。インフルエンザは麻疹や水痘と違い、ウイルスにたくさんの亜型があり生涯になんども感染します。ワクチンは流行の型を予測して作られますので、毎年違います。インフルエンザは毎年冬になると必ず流行します。小児科医としては集団生活をしている幼児や学童の方に接種をおすすめします。11月と12月の2回の接種が理想的です。卵アレルギーのある児への接種など、個別の接種時の問題点については医師にご相談ください。 

A: ワクチンについて 2000年3月記追記

今シーズンのワクチンはやや不発でした。ソ連型と香港型の2つの型の流行がありましたが、ソ連型のインフルエンザAに対してはワクチンの効果が少し薄かったようです。また、今シーズンはワクチン不足が深刻で私も大変苦労しました。来シーズンはもう少しワクチンの流通もよくなると期待しています。

A: 症状などについて 2000年10月記

 毎年、冬になると世界中でインフルエンザが流行します。普通のかぜとは違って症状が重症なことが一般的です。寒気とともに突然高熱が出て、頭痛、関節痛、筋肉痛を伴い、全身がだるく衰弱します。消化器症状を伴うこともあります。有熱期間は3日から5日で2峰性の発熱をみることもあります。体調が戻るのに1週間ほどかかります。1歳前後の幼児では熱性けいれんをきたすことも少なくありません。また、経過中に肺炎や脳炎、脳症を合併することもあり、時には重症化して、まれではありますが死亡することもあり注意が必要です。インフルエンザは例年の観測では12月の中旬から出現し、1月下旬から2月上旬がピークです。流行するのはA型とB型で、A型はさらにウイルスの構造からアジア型(H2N2)、香港型(H3N2)、ソ連型(H1N1)に分類されます。A型は流行の前半に多く、B型は流行の後半に多い傾向があります。A型インフルエンザにはアマンタジン(商品名シンメトレル)の使用が認められていて、発症早期に投与すると効果があります。また、熱さましの使用には注意が必要で、アスピリンはライ症候群という脳症を起こす危険が高くなるので使用しないことになっています。最近、インフルエンザ罹患時に使用しないほうが良いと考えられる熱さましにボルタレンが追加されました。

A:  2001年3月記追記

 2001年のインフルエンザは例年よりも出現が遅く大流行はなかったものの3月下旬まで Aソ連、A香港、B の3つの型が入り交じってみられました。

 

A: 症状などについて 2002年2月記

 昨シーズンは遅い流行でしたが、今シーズンは2月に入って急増しています。

 インフルエンザは小さいおこさんでは関節症状や筋肉症状はとぼしく「高熱で、ぐったりして元気がない」のが特徴です。有熱期間は3日から5日で2峰性の発熱(数日発熱後解熱し半日から1日後再び発熱)をみることがしばしばあります。体調が戻るのには1週間ほどかかります。1週をすぎても発熱咳が続く場合は肺炎気管支炎の合併を疑います。診断の補助として、至急の検査セットが発売されていて、約10分で結果が出ます。学校や幼稚園などへの登校登園規定は「熱がさがって2日を経過してから」です。潜伏期間は2〜3日です。 

 A型インフルエンザにはアマンタジン(商品名シンメトレル)の使用が認められていて、発症早期に投与するととても効果があり、熱が早期に下がります。しかし、残念ながら幻覚や気分高揚などの副反応も時にみられます。AB両方の型に効果がある薬の小児に対する使用認可も近々と思われますが、現時点では小さいおこさんには使用できません。来年以降はこうした薬の認可も期待でき、小児に対するインフルエンザの治療も変わってくると思います。抗生物質と咳の薬は合併症の予防の目的で投与されます。熱さましの使用には注意が必要で、使用するならアセトアミノフェンを少なめに。1歳前後の幼児では熱性けいれんをきたすことも少なくありませんので、熱性痙攣の既往がある1〜2歳児はためらわずにダイアップでの予防をお勧めします。

 ちなみにインフルエンザ桿菌という細菌がありますが、昔インフルエンザの原因と間違えられたためについた名称で、この菌はインフルエンザの原因ではありません。

            

追記 2003年1月記

 AB両方の型に効果があるリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)の小児に対する使用認可は今シーズンからで、これからのインフルエンザ治療の主要な薬になると思います。ただ、この薬剤は発症早期(48時間以内)に使用しないと効果がありません。現時点での投与症例では極めて良好な治療成績です。

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熱性けいれん

Q: 熱性けいれんと今後の対応について。

A: 熱性けいれんは、1歳から4歳くらいまでの幼児(ことに1〜2歳)が体温が急激に上昇する時におこす良性の痙攣です。痙攣の持続時間は短く、左右差のない痙攣です。したがって、1歳未満の児や5歳以上の児でおこるもの、痙攣時間が長いもの、左右差の認められたもの、回数の多いもの、など、熱性けいれんとしては非典型的と考えられる場合は注意が必要です。また、乳児期のけいれんや発熱してから何日も時間が経過して痙攣した症例では、安易に「こどもは熱がでるとひきつけることがある」と考えて様子をみていると大変です。このような場合は髄膜炎などの重症感染症も十分に考えられ、すぐに受診するべきです。

熱性けいれんをふたたびおこしやすい年齢の児では、次回の発熱時に痙攣の予防をおすすめする場合があります。典型的な熱性けいれんで1回目だと様子をみることも一案です。くり返すようなら予防がお勧めです。具体的には、発熱に気付いた時にできるだけ速くあらかじめ処方されているジアゼパム(ダイアップ)の坐薬を1個肛門内に挿入します。そして、38℃以上の発熱が続く場合には、8時間後にもう一度だけ坐薬を挿入します。この方法により発熱初期の挿入のタイミングさえ失しなければ、ほとんどの場合にけいれんを予防できます。熱さましはこの坐薬と無関係に使用してかまいません。原則的に熱さましは38.5℃以上の発熱時に5、6時間以上間隔をあけて使用します。ジアゼパムの坐薬を使用するとねむけやふらつきが生じ、頭をぶつけたりしやすいので注意が必要です。

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嘔吐、下痢

Q: 小児の嘔吐や下痢の対応について。

A: 感染性胃腸炎(ウイルス性胃腸炎)が流行しますと、下痢や嘔吐の症状が出現し、一部の重症児では点滴治療が必要になります。点滴が必要なおおまかな目安は、薬がまったく飲めない状態、および、体重減少が5%以上の脱水が認められる場合です。こうした重症例以外では、食餌療法と薬によって回復が期待できます。吐いている時には、まず吐き気止めの坐薬を使用されるとよいでしょう。坐薬挿入後30分頃から水分を少しずつ与えます。嘔吐時は胃は激しく動いているので、そこへたくさん飲ませて胃を満たんにすると、せっかく飲んだものをまた吐いてしまいます。点滴注射と同じように『ちびりちびり』と根気よくゆっくり飲ませましょう。嘔吐がすっかり止まるまでは絶食させて、水分だけをゆっくり与えてください。下痢でも水分摂取のこつは根気よく少しずつ飲ませることです。乳児ではいつものミルクを半分くらいにうすめて少量から始めてください。嘔吐や下痢では、水とともにそれに溶けている塩分(ナトリウム、カリウムなど)も同時に失われますから水だけの補充ではいけません。また腸で水分を吸収するためには塩分だけではなく糖分も必要です。経口電解質液なども利用して補給してください。また、回復して固形のものが食べられるようになってきても、脂肪の多いものや繊維の多いもの、消化しにくい肉類は避けて与えてください。12月に入って、乳児に多く感染し、白っぽい(レモンイエロー)下痢便になるロタウイルス感染症(冬季乳児白色便性下痢症)もみられるようになってきました。もしこの病気にかかっても食事療法は上記のようにやってみてください。

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溶連菌感染症

Q: 溶連菌感染症とはどういう病気ですか。

A: A群β溶血性連鎖球菌という細菌(略して溶連菌)がのどに感染することによっておこる病気で、以前は猩紅熱(しょうこうねつ)と呼ばれていました。症状は、急に熱が出てのどを痛がります。典型的には、発熱に引き続いて、苺のような舌の発赤、体や手足の赤い細かな発疹がみられます。時には全身が真っ赤になったり、回復期に手足の指の皮がむけることもあります。4歳から10歳くらいのこどもに比較的多く、季節的には冬から春にかけて多い傾向があります。正確な診断はのどの細菌検査で決定しますが、臨床的な症状からでも多くは診断可能です。この検査に関しては、最近ではすぐに結果がわかる検査キットが開発され便利になりました。この病気は抗生物質がとてもよく効きます。注意しなければいけないことは、この病気が治った後にリウマチ熱や腎炎などの余病を起こすことがあることです。余病を予防するためには抗生物質を指示された期間しっかり内服することが大切です。抗生物質を飲みはじめるとすぐに熱が下がって元気になったように見えても、のどについた菌はなかなか完全にはとれません。抗生物質を飲み始めてすぐに他人に感染させるだけの菌量ではなくなりますが、完全除去まで通常は10日間ぐらいの抗生物質の内服が必要です。

 薬を続ける必要はありますが、症状がおさまっていれば集団生活はその時点で可能です。治療前では周囲に飛沫感染をおこします。家族や遊び仲間でのどが痛い等の症状があれば感染の疑いが濃厚です。

 余病に腎炎を起こすことも最近はそれほどは多くはありませんが、回復後に検尿検査を受けられることもおすすめします。

 ウイルスの病気ではありませんので一度かかっても終生免疫は獲得されずに何度もかかることがあり、何度も発症する人もいます。予防接種はありません。

 余談ですが、川崎病という病気があり溶連菌感染症と症状が少し似ていますが、こちらは抗生物質が全く効かず熱が続く病気です。

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熱さまし

Q: 熱さましの使い方については多くの意見があるようですが?

A: 発熱は体が病気に対しての抵抗力を高めるために出しているもので、発熱は病気の「原因」ではなく「結果」ですから、解熱剤で熱を下げたからといって元の病気が直るわけではありません。また、「高い熱がでると脳に障害が出ませんか」との質問を時に受けますが、単に高い熱が出たからといって脳に障害を受けることはありません。ただし、脳炎や髄膜炎などの脳に障害が出るような病気で高い熱がでることはありますから、高い熱が続く時は慎重な受診と治療が必要です。一方、解熱剤には有益な点もあります。最大の利点は熱を下げることによって本人の不快感を軽くすることです。また、1歳から3歳ぐらいまでの幼児では急に高い熱が出ると、熱の上がりはじめに熱性痙攣を起こすことが時にみられ、急激な発熱時に解熱剤は痙攣防止に有用です。ただし、下げすぎてはいけません。熱さましの使用方法および発熱時の対策をまとめますと、(1)乳児、特に6ヵ月までは使用しない。(2)38.5度以上の発熱がみられる時に多すぎない量を使用し、極端に下げすぎない。(3)5ー6時間以上あけて使用する。(4)熱が一度の使用で下がらない時は、水枕や冷やしたおしぼりなどで体をふくなど試みる。(5)十分な水分補給をする。一度に飲めなくても少しずつ頻回にあげる。(6)寒くない程度の薄着にして安静に寝かせて、適時部屋の換気をする。(7)布団にくるんで暖めて汗をかかせて熱を下げようとしてはいけない。最後に、インフルエンザの時にアスピリンを使うとライ症候群という脳症を起こす危険が高く、使用しないことになっています。このようなこともありますので、熱さましの種類や用量については医師に相談して決めてください。

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異物を食べた

Q: 子どもが間違って異物を食べてしまった時はどうすればよいでしょうか?

A: 乳時期は口に触れたものは食べる習性がありますから、誤飲はきわめて多い事故です。また、成長発達が目覚ましい時期なので、昨日届かなかった所にも今日は手が届き、これが事故の大きな理由です。生後5ヵ月を過ぎると特に注意が必要です。 誤って口に入れたものは通常は胃の中に落ちますが(誤飲)、時に物によっては気道に入ってしまうこと(誤嚥、ごえん)もあります。誤嚥はあまり多くありませんが、気管内に落ちてしまう最多はピーナツをはじめとする豆類で、乳児は幼児よりはるかに多くピーナツ事故を起こします。誤嚥は気道内異物を除去しなければならず、受診が必要です。一方、誤って物を飲み込んでしまう誤飲は日常茶飯事で、硬貨、ボタン、碁石、イヤリング、ビンのふた、画びょう、たばこ、ナフタリンなど様々で、時にはびっくりするような物もあります。硬貨やボタンなどは便に出てきますからそのまま様子をみて大丈夫ですが、たばこや防虫剤、洗剤などでは胃洗浄などが必要なことも多く、すみやかに医師に連絡して指示受けてください。また、灯油やガソリンの場合は吐かせずに医師に受診してください。誤飲、誤嚥の最大の対策は予防です。危険なものは床から1m以上上に、赤ちゃんの手がとどかない所に置きましょう。

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腸重積

Q: 腸重積とはどのような病気ですか?

A: 乳時期後半から1歳頃に多く、乳児がいる家庭の御両親は知っていらっしゃると良い病気です。腸管がその先の腸管の中に入り込んで、二重に重なりあってしまう状態になる病気です。元気だった乳児が、突然不機嫌になって、不活発になり、周期的におなかを痛がる様に苦しがってきたら腸重積症の可能性も考慮しなければいけません。はじめはミルクなどを、時間が経つと黄色の胆汁が混じったものを吐きます。時間は一定していませんが、発症して 12 時間くらい経つとイチゴジェリーのような血便が出てくることが多く、血便が出る時期では治療を急がないといけません。「風邪の胃腸炎にしてはえらく不機嫌だなあ」との印象が重要です。自然に治ることはまずなく、早期発見が重要です。早期に発見すれば、重なりあった腸をバリウムや空気を注腸して圧を加えて、腸が入り込んで閉塞している部分を正常な状態に戻します。このように整復して治っても、時に再発することもあり、少しの間注意が必要です。発症から時間がかなり経過してしまった症例では外科的に開腹手術によって整復します。症例の多くはアデノウイルスやロタウイルスなどのウイルス感染と因果関係があるようです。

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おたふくかぜ・みずぼうそう

Q:「おたふくかぜ」や「みずぼうそう」のワクチンは受けた方がよいでしょうか?

A:「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」と「みずぼうそう(水痘)」のワクチンは任意接種(原則としては御両親の御希望によって接種を決める)のワクチンです。どちらも有用なワクチンで、個人の状況や地域の疾患の流行をみて、ケースバイケースで行えばよいと考えます。おたふくかぜは集団生活をする4歳前後にかかりやすく、食事をとる時の痛みが強く、おおむね1週間幼稚園や保育園に行けません。自然感染では髄膜炎などの合併症の心配もあり、ワクチン接種は有効です。ワクチンによる髄膜炎の発症もごくわずかにありますが、自然感染の場合に比較して明らかに低い発生率です。水痘にかかった場合も、おおむね1週間幼稚園や保育園に行けません。また気管支炎や皮膚の細菌感染症を合併することも多く、ワクチンは有効です。ワクチンの効果は一部の人には水痘に対する免疫が十分につきませんが、このような場合でも接種者の水痘はほとんどの例で軽症です。なお、水痘は潜伏期間が長いため、水痘に罹患したこどもに接触した場合に、ワクチン接種による発症予防が可能(完全ではない)ですが、この目的での接種は接触後48時間以内をお勧めします。接種を御希望の方は、地域における疾患の流行状況や集団接種、個別定期接種のスケジュールなどと合わせて医師に御相談下さい。

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夏かぜ

Q: 夏かぜがはやってきたと聞きますが、どんな病気でしょうか?

A:暑い夏が近づいてくると、毎年様々な特徴的なウイルスの病気が流行します。コクサッキーウイルスやアデノウイルスなど(それぞれに多くの型があって1種類のウイルスではない)のウイルスによる感染症です。特徴的な症状が見られるヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱などと、発熱に伴い不定型の発疹が見られるウイルス感染症をもまとめて夏かぜと言っていることが多く、初夏に流行する病気は多彩です。ヘルパンギーナ(コクサッキーウイルス)は発熱とともにのどの奥に数個の小さく丸く潰瘍様の変化がみられ痛みを伴います。発熱をきたし、咽頭炎があり、目の充血と目やにが見られる咽頭結膜熱(アデノウイルス)も夏に多いウイルス疾患です。手のひら、足のひら(時には手足全体)と口腔粘膜に(臀部にも発疹がみられることがある)細長い米粒のような形をした発疹がみられる手足口病(コクサッキーウイルス、エンテロウイルス)も初夏に多いウイルス疾患です。全体的には軽症に経過することが比較的多い病気ですが、中にはこじれて髄膜炎など神経系の合併症を併発することもあり注意が必要です。

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食中毒

Q:小児の食中毒について。

A:夏が近づいてくると例年食中毒の発生件数が増加します。食中毒を引き起こす原因菌は大人と子供では違います。腸炎ビブリオは生魚を好んで食べる我が国の食生活から例年夏季に大人で多発しますが、小児ではあまりみられません。小児の細菌性腸炎の起炎菌の代表はサルモネラ、キャンピロバクター、病原性大腸菌があげられます。近年の病原性大腸菌O157の集団感染などは社会的にも注目を集めました。この中でもサルモネラ菌は乳幼児の細菌性腸炎の原因菌としての頻度が高く、これはこの菌が鶏や牛の腸管内常在菌で食肉や卵に付着していることがあること、また犬や緑ガメなど遊びの中で接触することのある生き物に付着していることがあることによると考えられます。一般的には菌が増えた食べ物を摂取することによって発症しますが、乳児では少量の菌量でも発症します。食品を加工、調理の過程で増菌することが発症に大きく関与しており、特に夏場は注意が必要です。加熱が不十分で「あたためなおす」という作業がかえって細菌を増やすことになっていることもあります。症状は一般の胃腸炎と同じく、下痢、腹痛、嘔吐が最も多くみられますが、典型的な細菌性腸炎では汚い便、特に深緑色の下利便や、血液が混じる、膿や粘液が混じる便になります。家族発症などの場合なども注意が必要です。

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とびひ

Q:「とびひ」になったらどうしたらいいでしょうか。

A:「とびひ」は主に黄色ブドウ球菌(まれに溶連菌)という細菌による幼小児の伝染性の皮膚病です。夏に多く、その浸出液により患児の皮膚のほかの部位にひろがっていくところから「とびひ」と呼ばれます(学名は伝染性膿痂疹)。ほかの子にもとびひすることもあります。とびひは虫さされや湿疹の引っかききず、すりきずなどに細菌が感染することがきっかけになります。はじまりは水ぶくれですが、容易に破れてびらん(あかむけ)となり、その周辺からさらに拡大し、また新しい病変ができるとともに他の部位にもとびひします。治療は抗生物質の内服と局所の外用が原則で、かゆみ止めなどを併用することもあります。 とびひになったら手でいじらないようにしてください。石鹸を使ってシャワーでとびひの部分を含めて洗い、消毒して軟こうをつけます。乾燥するまでは包帯をして他の部位や他人に浸出液がつかないように心掛けましょう。皮膚症状がひどい場合は皮膚科の先生にも診てもらいましょう。また乳幼児では、時にブドウ球菌の毒素が血中に入り、全身の中毒反応として全身の皮膚が水泡形成になってびらんになる重症型(ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群)になることもあり、この場合は入院治療が必要です。夏場は毎日シャワーで石鹸を使い体を清潔にすることがとびひの予防になります。

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おたふくかぜ

Q:おたふくかぜ(ムンプス)で気をつけることは?

A:最近様々なウイルスに対する抗ウイルス剤が開発されてきていますが、残念ながら、おたふくかぜに有効な抗ウイルス剤は現在のところなく、安静と対症療法が治療の主体です。耳下腺を中心とするだ液腺の腫れは、通常片側からはじまり、2〜3日で反対側にもおよぶことが多くみられます。だ液が出ると痛みが増すので、酸っぱいものやよく噛まないといけないものはさけて、柔らかく消化しやすい食事にしてください。耳のすぐ下の耳下腺が腫れることがほとんどですが、それより下方の顎下腺があわせて腫れることも、まれには顎下腺だけが腫れることもあります。腫れは通常1週間から10日かけてゆっくりひいていきます。腫れがひいたら集団生活が可能です。発熱は合併症がなければ数日でおさまり、時にはほとんど発熱がみられないこともあります。

 注意を要するのは合併症で、なかでも髄膜炎は合併頻度が高く、意識障害やひきつけはもちろん、高熱が続き嘔吐がみられる場合は受診が必要で、慎重に経過をみる必要があります。しかし、脳炎を合併しなければおたふくかぜの髄膜炎の予後は一般的に良好です。髄膜炎よりはずっと合併頻度は低いですが、膵炎をおこすこともあり、お腹を痛がって吐くような場合も受診が必要です。また年長児や成人では睾丸炎や卵巣炎の合併も時にみられます。難聴はまれな合併症ですが予後がよくありません。

 この病気の潜伏期間は2〜3週間です。また、一度かかると二度かかることはありません。日常診療の中で二度以上かかった話を聞く事がありますが、これはパラインフルエンザウイルスやその他の耳下腺のはれるウイルス感染か、あるいは、だ液腺に通過障害があり反復して耳下腺炎を起こしているかのいずれかと考えられます。

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花粉症

Q:こどもに花粉症はあるか?

A:近年、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎などの多くのアレルギー疾患が増加しており、花粉症の有病率も年を追うごとに上昇しています。さらに花粉症の発症年齢は明らかに低年齢化してきています。最近では2-3歳からスギ花粉に対するIgE抗体が陽性を示し4-5歳から花粉症発症が認められることもまれではありません。原因については環境汚染や住宅様式の変化に伴うダニの増加によるなど諸説ありますが、いくつかの因子が関与しているものと思われます。最も多いハウスダスト、ダニに対するアレルギー症状では雨の日に症状が悪化するのに対し、スギ花粉症では晴れた風の強い日に症状が強く、スギ花粉が飛ぶ今の時期に、くしゃみ鼻水が多い、目をこする、睡眠障害があるなどの症状があればスギ花粉症の可能性があります。また、関東では2月中旬から飛散するスギが花粉症の代表ではありますが、スギ花粉症が長引く人はヒノキ花粉症の合併、初夏に花粉症の症状が出る人はカモガヤなどのイネ科植物の花粉症、秋に出現する人はブタクサやヨモギの花粉症など、花粉症はスギだけではありません。症状の強い人は薬の内服や点鼻による治療とともに、帰宅したらシャワーを浴びてうがいをし、服は室内用に着替えることをおすすめしています。

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突発疹(突発性発疹)

Q:突発疹(突発性発疹)とはどんな病気?

A:生後6ヶ月を過ぎると、生下時に母親よりもらい受けた免疫の効果が薄れ、様々なウイルスの病気にかかりはじめます。突発疹は「あかちゃんがかかる最初のかぜ」として昔から広く存在が知られてきたウイルスの感染症で、多くのこどもが2歳ぐらいまでに罹ります。38℃を越える熱が2-3日続き、熱が下がると同時におなかと背中を中心にばらっと赤い発疹が出現します。麻疹(はしか)や風疹(三日ばしか)と違う点はいくつかありますが、発疹は熱が下がってから出現すること、咳やハナなどの上気道炎症状にとぼしい(麻疹は咳やハナがひどい)ことなどです。熱のわりにはミルクの飲みもまずまずで比較的けろっとしています。ただ、熱の出はじめに熱性けいれんを起こす事が時にあり注意を要します。こまめに水分を補給する事が重要です。発疹にはびっくりすることはありません。私は発疹をみると安心します。病気が回復期であることを示しているからです。また、発疹が出現する頃は多少下痢ぎみのことが多く、熱の出ている頃よりむしろ不機嫌ですが、時間とともに次第に落ち着いてきます。

ウイルスの病気は一生に一回しかかからないのが原則ですが、突発疹は2回、人によっては3回かかったなんていうことがあります。これはHHV-6が代表的な突発疹の起因ウイルスですが、HHV-6ウイルスの感染症と同じような症状(2-3日発熱し下熱後発疹が出る)を現わすウイルス感染症がいくつかあるからで、よく観察すると臨床症状や発疹など少し違いますが、こうしたウイルス感染症も臨床的には突発疹として問題がありません。

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みずぼうそう

Q:みずぼうそう(水痘)はどんな病気?

A:軽い発熱とともに水をもった丘疹がからだのあちこちにぱらぱら出はじめ、やがて破れて痂皮を形成します。一気に出そろわないのが特徴で、しかも1ケ所に集中せず、からだのあらゆるところ、頭部の有髪部位や口の中にも出現します。眼球の結膜や角膜にも出現して潰瘍を作ることもあります。皮疹はかゆみをともないます。そのため皮疹をひっかいて2次的な皮膚の細菌感染をおこすことがしばしばみられます。まれではありますが脳炎や小脳失調をきたす重症例もあり注意が必要です。なお、免疫不全状態(白血病などで化学療法を受けている時など)で水痘にかかると重症になることが知られているので、ステロイドを長期に内服している児や出生直後の水痘では重症化するため入院加療が必要です。一般的な治療はかゆみをとる目的でフェノール亜鉛化軟膏を塗布し抗ヒスタミン剤など内服します。また、抗ウイルス剤(ゾビラックスなど)が開発されていて初期に投与すると病気の諸症状を軽くすることができます。伝染性の高い病気で、すべての皮疹が痂皮化するまで登園、登校は禁止になります。

 潜伏期間は2週間です。比較的潜伏期間が長いため接触してすぐならワクチン接種すると発病を防ぐことができる可能性があり希望者にはワクチンを緊急接種しています。また、一般的に希望される1歳以上の方にワクチンを接種しています(接種回数は1回)。残念ながら接種を受けたうちの一部の人は免疫が十分につかず発症してしまいますが、発症しても軽症でおわります。

 ウイルス感染症の特徴で、この水痘も一度かかると二度かかりません。水痘の治癒とともにウイルスは知覚神経節に侵入し潜伏します。帯状泡疹はからだの免疫力低下時に潜伏した水痘ウイルスが再活性化され神経支配領域に帯状に水疱疹を生じるものです。

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流行性疾患

 

Q:流行性疾患の登校停止期間について

A:保育園、幼稚園、小学校などでの集団生活においての出席停止の考え方の基本は下記の2点です。

「1」患者が感染症から回復するまで休養をとらせる。

「2」他のこどもたちに容易に感染させそうな間は集団生活に戻ることを遠慮してもらう。

一方、微量の病原体が残る程度に回復した状態で出席停止を長期間強いることは現実的ではないと考えられます。以下に平成11年4月に改定された学校保健法にもとづいて各疾患の基準をお示しします。

 「第二種学校伝染病に分類される疾患」

     インフルエンザ:解熱した後2日の経過するまで

     百日咳:特有の咳が消失するまで

     麻疹:解熱した後3日を経過するまで

     流行性耳下腺炎:耳下腺腫脹が消失するまで

     風疹:発疹が消失するまで

     水痘:すべての発疹が痂皮化するまで

     咽頭結膜熱:主要症状が消失して2日を経過するまで

     結核:伝染のおそれがなくなるまで

 「第三種学校伝染病に分類される疾患」

 溶連菌感染症、手足口病、ヘルパンギーナ、流行性嘔吐下痢症、伝染性紅斑などは第三種学校伝染病に分類され、必要があれば学校長が学校医と相談して出席停止などの措置をとりうる疾患になっています。ここに分類される疾患は原則的に「感染のおそれがなくなるまで」が出席停止期間ですが、厳密な流行阻止よりも本人の状態によって登校が判断されます。出席停止の指示をどれくらいするかは医学的根拠と教育的配慮を勘案する必要があり、個々に御相談下さい。

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手足口病

Q:手足口病とはどんな病気?

A:手のひら、足のひら(時には手足全体)と口腔粘膜に、また、しばしば臀部にも 5 mm ぐらいの細長い米粒のような形をした発疹がみられるのが特徴です。発疹は初期では中心が水疱様でまわりが赤く、数日するとあめ色になってきます。発疹はかゆみをともなわず1週間ぐらいで消えていきます。流行のピークは7月で夏かぜと呼ばれるウイルスの病気の代表的なものの一つです。最近は流行のはじまりが早く収束も遅い傾向が見られ、昨年も秋から冬にかけてにもぱらぱら症例が見られましたし、今年も5月に症例が出現しています。乳幼児に多くみられます。発熱は軽いことが多く高熱が続くことはまずありません。しかし、口の中の痛みのために食欲が落ちることがよくあります。軽症に経過することが多い病気ですが、中にはこじれて髄膜炎など神経系の合併症を併発することもあり、高熱が続いたり頭痛嘔吐などの症状がみられる場合は注意が必要です。特別な治療法はなく、それぞれの臨床症状にあわせた治療が行なわれます。この病気はエンテロウイルス族のいくつかのウイルスが原因で発症し(コクサッキーA16,4,5,6,8,10、エンテロウイルス71など)、単一の病気ではありません。ウイルスの種類によって病気の形が少し違います。ウイルスの排泄はだらだら続くことが証明されており、急性期のみの登校登園禁止では厳密な流行阻止はできませんが、その大部分は軽症に経過することから、学校保健法でも厳密な流行阻止よりも患者本人の状態によって登校を判断する様に登校停止期間が示されています。

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ヘルパンギーナ

Q:ヘルパンギーナとはどんな病気?

A:足口病とともに夏かぜの代表的な病気の1つです。毎年、流行のピークは7月で、今年も6月中旬から大流行しています。1歳から4歳ぐらいの幼児に好発します。ヘルパンギーナでは、発熱とともにのどの奥に数個の小さく丸く潰瘍様の変化がみられ、痛みを伴います。発熱は39℃ぐらいで1日か2日のことがほとんどです。のどの痛みのために食欲が落ちて不機嫌なこともしばしばです。長期にこじれることは少ない病気ですが、なかにはこじれて髄膜炎など神経系の合併症を併発することもあり、高熱が続いたり頭痛嘔吐などの症状がみられる場合は注意が必要です。特別な治療法はなく、それぞれの臨床症状にあわせた治療が行なわれます。この病気はエンテロウイルス族のいくつかのウイルスが原因で発症し(コクサッキーA2、4、6、8、10など、まれにB群やエコーウイルス)、手足口病同様、単一の病気ではありません。ウイルスの種類によって病気の病型が少し違います。足などに発疹を伴うこともあります。ウイルスの排泄はだらだら続くこともあり、急性期のみの登校登園禁止では厳密な流行阻止はできませんが、学校保健法でも厳密な流行阻止よりも患者本人の状態によって登校を判断する様に登校停止期間が示されています。

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プール熱

Q:プール熱とはどんな病気?

A:手足口病やヘルパンギーナなどの夏かぜに引き続き、夏に流行することが多い病気です。毎年、流行のピークは8月で、プールを介して流行することがあるためこのような病名がつけられています。発熱とともにのどの痛み、食欲不振、時に吐き気、全身倦怠感があり、目が赤くなってしばしばまぶしがります。このように「咽頭」と「目」の症状が主体で、「咽頭結膜熱」と一般的には呼ばれます。38-39℃の発熱が3日ほど続き、重症型では5日以上のこともあります。頚部のリンパ節がはれることもしばしば認められます。治療は対症療法が主体となります。この病気はアデノウイルスが原因で発症する病気で、アデノウイルスの型によって多少臨床症状が違います。一般的にアデノウイルスの3型が咽頭結膜熱をおこす代表といわれています。また、アデノウイルス7型のものは重症といわれています。プールを介しての流行には水泳前後のシャワーやうがいなど一般的な予防方法の励行が大切です。

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マイコプラズマ肺炎

Q:マイコプラズマ肺炎

A:マイコプラズマ肺炎は飛沫感染によって比較的閉鎖された環境で地域的に流行します。学校、幼稚園、保育園などでまとまった発生がみられますが、一般的に乳幼児では軽症に経過することが多く、学童、特に5歳から12歳頃の児では重症化する傾向がみられます。特徴的な症状は頑固でしかも長期にわたる咳で、発作性に夜間や早朝に強くなる傾向があります。咳が1ヶ月以上続くこともまれではありません。発熱や胸痛などもみられますが、肺炎にしては元気で一般状態も悪くないことも多く、肺炎だからといって必ずしも入院治療を必要とせず外来治療で治ることもしばしばです。胸部レントゲン写真では感染から1週以降にふわっとした淡いびまん性の影が出ることが多く、写真を見ただけでなんとなくマイコプラズマではと想像がつくこともよくあります。抗生物質(特にマクロライド系)による治療が基本治療ですが、それでも咳は長く続きます。急性期を過ぎても基礎にアレルギーがある児では気管支喘息が誘発されることもよくみられ注意が必要です。

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三種混合ワクチン

Q:三種混合ワクチンについて

A:このワクチンはジフテリア、百日咳、破傷風の混合不活化ワクチンです。ジフテリアは国内では非常に少ない時代になりましたが海外では最近まで流行がみられ、百日咳は現在でも国内で散発的な感染がみられます。百日咳は乳幼児が感染すると咳で呼吸困難になって顔色が青黒くなることもしばしばで、けいれんがおこることもあります。肺炎や脳炎などを併発することもあります。破傷風菌は土の中に潜んでいて傷口から感染し、菌の出す毒素のためにけいれんや口が開かないなどの症状がおこり、処置が悪いと危険です。これらの病気の予防接種である三種混合ワクチンを生後3ヶ月をすぎたらなるべく早くに受けましょう。

 三種混合ワクチンは副反応の少ない安全なワクチンです。一番多くみられる副反応は注射部位のはれで、注射したところが赤くなったり(発赤)、腫れたり(腫脹)、しこりができたり(硬結)することがあります。発赤、腫脹は1回目の接種では接種後1〜8日目に発現し、2回目以降の接種では発赤や腫脹の程度は強くなり発現時期も早まる傾向がみられます。発赤の頻度は第1回接種後で0.4%、第2回で3.7%、第3回で2.1%、1年後の追加接種後で12.5%との調査成績があり、追加接種ではかなり腫れやすいことが統計的にも示されています。発赤腫脹は2〜3日で消失することがほとんどですが、なかには上腕全体が腫れたりすることもあり、ひどい場合は受診ください。硬結はワクチンに含まれる免疫強化剤の影響で出現するもので、1ヶ月くらいで消失していきますので心配ありません。また、まれですが接種後に発熱をきたすことがありますが通常2〜3日で消失します。

 このワクチンは汪には3〜8週の間隔で3回接種します。8週以上あいてしまっても最初からやり直すことなく規定の回数を接種してください。3回の接種が完了して1年から1年半後に追加接種をします。

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麻疹(はしか)ワクチン

Q:麻疹(はしか)ワクチンについて

A:麻疹(はしか)は、発熱が一週間も続く重症のウイルスの病気です。近年、予防接種の普及により真性の麻疹(予防接種を受けて獲得した免疫が弱くなった状態で麻疹ウイルスに感染すると軽症で非典型的な経過の麻疹を発症することがあり、これを修飾麻疹といいます)を見る機会が小児科医でも少なくなってきました。臨床経過は、最初の3〜4日は38〜39℃前後の発熱とともに咳、鼻汁、眼脂などがみられ、咽頭気管支炎の診断で投薬を受けるのが一般です。初期には麻疹の診断はつきません。そして、一時的に熱が下がりかけてやっとなおったかなあと思う間もなく、再び39〜40℃の高熱になり発疹が出てきます。後半の発熱は2〜3日間ぐらいで、発疹は顔から次第に下方に広がります。発疹は融合傾向があり粒が大きくはでで、あとに色素沈着を残します。途中一時的に熱がさがりかけた頃に全身の発疹に先駆けて口内の頬粘膜にコプリック斑という白い斑点が見られ、診断の決め手になることがよくあります。合併症には気管支炎、肺炎、中耳炎がしばしば見られ、まれではありますが2000人に1人程度の頻度で脳炎も見られます。このように、麻疹は極めて重症の病気で、予防接種が大変有効ですから、1歳になったらなるべく早くに麻疹ワクチンの接種を受けましょう。

このワクチンは生ワクチンで、接種後7〜10日頃に発熱や時には軽い発疹が見られることがあります。現行の予防接種の中では最も発熱の副反応の頻度が高いワクチンですが、発熱は通常軽微ですぐにおさまります。また、即時型の副反応としてショックやじんましん、呼吸困難などが極めてまれにあり、私は卵に強いアレルギー反応があり卵の摂取をさけているお子さんには予備試験(皮内反応)をして場合によっては分割接種しています。

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食物アレルギー

Q:食物アレルギーについて

A:小児期の食物アレルギーは1歳前に発症し、原因アレルゲンとして卵・牛乳・小麦・大豆が多く認められます。幼児や学童で発症する食物アレルギーでは、アレルゲンとしてそば・ピーナッツ・エビなどがあります。

 食物アレルギーにはいろいろの型があります。特定の食物をとっ た後1〜2時間以内にアレルギー反応による症状がでるものを即時型食物アレルギーといい、 症状としては蕁麻疹、嘔吐、眼瞼や唇の腫れなどで、時にはショック症状をきたすものもあります。一方、ゆっくりとあらわれるアレルギー症状としては、アトピー性皮膚炎や下痢などがあります。

 これらの症状から食物アレルギーが疑われ、検査で確定します。

 治療は即時型の症状が出る場合は原因食品の除去(ショック症状では厳重な除去)が原則です。しかし、アトピーなどの場合では、症状にもよりますが極端な除去食はおすすめしません。乳児期に発症したものは自然寛解していく(きわめて少量ずつの摂取により耐性ができる)例が多いのです。ただし、症状が強いおこさんでは原因食品をダイレクトにあげることを避け、時には抗アレルギー剤を食事前に内服すると症状軽減の効果があります。

 卵、牛乳、大豆は消化しきれなかったタンパク質のかけらが原因になるため、なるべく消化しやすいようにしてあげればアレルギーを起こしにくくなります。卵や大豆は茹でたりいためたりして加熱した方が消化がよくなります。また、同じ食品をくり返し大量に食べているとアレルギーを起こしやすく、多種類の食品を少しずつ組み合わせて食べる回転食(回りません)は食品アレルギーの予防や治療に効果があります。

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予防接種の間隔

Q:予防接種の間隔があいた時は?

A:「1」三混で初回1回目と2回目の間隔が8週以上あいた場合:ただちに2回目ワクチンを接種し3回目と追加は規定どおり。

「2」三混で初回1回目と2回目の間隔は規定通りだが2回目と3回目の間隔が8週以上あいた場合:間隔が6ケ月未満ならただちに3回目ワクチンを接種し追加は規定どおり。間隔が6ケ月以上なら、3回目ワクチンを接種しこれが追加を兼ねると考えます。

「3」三混で初回1〜3回目は規定通りだが、3回目と追加の間隔が1年6ケ月以上あいた場合:ただちに追加ワクチンを接種します。

「4」三混で初回1回目と2回目の間隔が8週以上あき、2回目と3回目の間隔も8週以上あいた場合:ただちに3回目ワクチンを接種し、追加は規定どおり1年から1年6ケ月後の間に行ないます。

「5」日脳で初回1回目と2回目の間隔が4週以上あいた場合;ただちに2回目ワクチンを接種し1年後に追加接種をします。ただし間隔が2年以上の時は基礎をしっかりつけるために、やり直しが推奨されます。

「6」日本脳炎で初回2回目と追加接種の間隔があいた場合:基礎免疫はできていますので、ただち追加接種をします。ただし5年以上あいた場合は小学校での接種もあり、接種回数については相談下さい。

「7」ポリオの間隔について:1年以上間隔があいていても2回目を飲んで終了です。

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日本脳炎

Q:日本脳炎は今はほとんどないが予防接種は必要か?

  日本脳炎のワクチンは夏前にうつべきか?

A:日本脳炎は人から人への感染はなく、ブタの体内で増えて血中に出てきたウイルスを蚊(コガタアカイエカなど)が吸血し、その上で人を刺した時に感染する病気です。日本脳炎感染蚊にさされても必ず発症するわけではなく、発症は感染蚊に刺された数100人に一人で、大多数は無症状におわります。しかし一旦発症すると、現在でも有効な治療法はなく、死亡 率も高く(約20%)、たとえ命は助かっても後遺症を高率に残します。以前は日本では毎年1000〜5000人の患者が出ていましたが、予防接種の普及などにより急速に患者数は減り、1980年代には年に数10名に、1992年以降は毎年10名以下にとどまっています。発症者のほとんどは九州を中心とすることから、東日本以北に居住する人にはほとんど危険がない状況になっています。しかし、東南アジア、中国、インドでは、いまだ多数の患者が発症しています。さらに北海道を除く各県で日本脳炎感染蚊が確認されています。感染の機会は低くても一度感染するととりかえしのつかない事態になりますので、予防接種は受けたほうが良いでしょう。接種時期は基本的には蚊が発生する夏の前がよいのですが、埼玉県居住者では実際には季節に関係なく予防接種を受けて免疫をつけておくことが重要と考えます。予防接種は6〜90ケ月(標準的には3歳)に1〜4週間隔で2回、約1年後に追加、小学校4年と中学2年にさらに追加接種を行ないます。また、東南アジアなどに旅行する場合も接種は勧奨されます。ワクチンは副反応もほとんどなく安全です。時に接種部位の発赤がみられますが、数日で軽快します。

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クループ

Q:クループとはどんな病気ですか?

A:声を出す声帯近辺の「喉頭こうとう」にある種のウイルス(パラインフルエンザウイルスなど)や細菌(インフルエンザ桿菌など)が感染すると、急激に上気道が狭くなり、声がかすれて、けんけんした犬が遠ぼえするような咳になって、ひどくなると吸気性のぜろぜろが聞き取られ呼吸困難になります。こうした状態をクループといいます。本来、クループとはジフテリアによるもの(真性クループ)を言いましたが、三種混合ワクチンの普及によりほぼなくなりました。ジフテリア以外の原因でおこるものは仮性クループと呼ばれていましたが、現在では一括してクループ症候群と呼ばれています。乳幼児に多く、急激に症状が進行して窒息するほどひどくなることもあり、時期をのがさず受診することが大切です。水分を十分に与え、加湿も大切です。夜間に急に症状が進行することも多いので、十分に気をつけて様子を見て下さい。胸がへこむような苦しそうな呼吸(陥没呼吸)になったら救急受診が必要です。

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伝染性紅斑(りんご病)

Q:伝染性紅斑(りんご病)とはどんな病気?

A:軽いかぜ様症状(発熱はあっても軽度)のあとに顔面の頬部にびまん性の紅班が出現し「りんご病」と呼ばれます。紅班は上腕大腿の伸側にもレース状・網目状に見られ、かゆみがあります。

パルホーウイルスB19が原因ウイルスです。発疹の出現する頃には感染力ははぼ消失しているので、学校保健法でも発疹のみで全身状態が良い人は登校・登園可となっています。

一般的には予後良好な疾患ですが、妊娠早期に妊婦がこの病気に感染すると流産の原因となるため注意が必要です。また、年長児ことに成人がこの病気にかかると関節炎を合併することがあり、手足の関節の痛みを訴えます。

一度かかると二度かからない病気ですが発疹は日光過敏があり、日光刺激で再燃することがあります。

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